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ジャパンインターナショナルボートショー2018 リポート


 2018年3月8~11日の4日間にわたって「ジャパンインターナショナルボートショー2018」が開催されました。主催者の発表によると4日間で約5万3,000名が来場。パシフィコ横浜と横浜ベイサイドマリーナの2会場に合わせて出展社 222 社 / 展示ボート等約 230 隻が集まりました。その中で注目度が高かった艇をご紹介します。

 

LEXUS Sport Yacht Concept

 
 ジャパンインターナショナルボートショー2018の中で最も注目された1艇といえばボートオブザイヤー特別賞を受賞したLEXUS Sport Yacht Concept。ボートショー会場中央のステージ横、LEXUSのラグジュアリークーペLC500とともに展示されたメタリックに輝くそのヨットには常に見学者の長蛇の列。Conceptに相応しいカッティングエッジなデザインと最新のテクノロジー。トヨタ自動車のFシリーズに搭載される450馬力を誇るトヨタ製 V型8気筒5Lエンジン2基を搭載し、実際に走ることのできるConcept Yachtとしてマイアミでワールドプレミアを果たした。そして、ついに日本のボートショーに登場。トヨタマリンが世界の扉を開ける軌跡のストーリー。あなたも歴史の証人に。

 

PONAM-28V


 トヨタマリンブースにはLEXUS Sport Yacht Conceptとともに展示されていたPONAM-28V、2016年に発表されたトヨタマリンのスポーツクルーザーは、アルミハル建造で培ったノウハウを応用し、FRPをベースとしながら、コア材には発泡剤、そしてアルミとカーボンを効果的に使い、インフュージョンで成形した全く新しい船体構造を完成させた。従来工法のGRPソリッドハルよりも剛性やシーワージネスを高めながら、アルミハルよりも軽量化したハイブリッドハルが特徴。世界初のドライブ1軸とバウスラスターを制御したTVAS(トヨタバーチャルアンカーシステム)など先端技術を搭載。ラグジュアリースポーツクーペのような躍動感あるリュクスでスポーティーなスタイリングやインテリアに会場を訪れた人々のため息がこぼれていた。

 

PONAM-31


 PONAM-28Vの発表後も高い人気を誇るトヨタPONAM31。先進のテクノロジーを搭載したPONAM31は、未だ褪せることなく、長期にわたり安定したセールスを続けるロングセラーモデル。同じトヨタマリンが取り扱うPONAM-28Vとの違いは、トヨタマリンがこだわり続けたアルミのハルを採用しているところ。剛性の高い船体により実現したクラスを超える広いフライブリッジ。そして、エンジンは260馬力を誇る直列4気筒3Lのコモンレールディーゼルを2基搭載。ジョイスティック・コントロールによるTDA(トヨタ・ドライブ・アシスト)やTVAS(トヨタ・バーチャル・アンカー・システム)がファントゥードライブを実現。「スピード」「乗り心地」「居住性」すべてを高い次元で叶えたスポーツ・ユーティリティー・クルーザー。それがPONAM31だ。

 

アブソルート52FLY


 創業は2002年と新しいビルダー。創業者のMarcello BeとSergio Maggiは、Gobbi Boatsの経験をもとにABSOLUTEを創業。15年の間にラインナップは充実し、40フィートから73フィートまで、全14モデルを建造するメジャービルダーに成長。FLYBRIDGEシリーズ8モデル、NAVETTAシリーズ3モデル、SPORT YACHTシリーズ2モデル、SPORT LINEシリーズ1モデルをラインナップし、毎年ニューモデルを発表する勢いのあるビルダーとして世界が注目する。イタリア発のラグジュアリーサロンクルーザーは、地中海からヨーロッパ、そして世界へとマーケットを拡大し、ついに日本上陸を果たした。特徴はカッティングエッジなイタリアンデザイン。ルーミーでモダンなキャビン。広いサロンをワイドなウィンドウがさらに広く明るく見せ、開放的。また、オープンタイプを除く全モデルがボルボIPSを搭載するIPSのスペシャリスト。ボルボとの共同開発により、PODドライブとのマッチングもパーフェクト。船体との最良のバランスにより、スタビリティーとマニューバビリティーの高い走りも見せるスポーツサルーンがABSOLUTE52FLYのキャラクター。

 

PRINCESS49


 1965年創業の伝統あるプリンセスヨット。イングランド南西部、イギリス海軍の軍港でもある港湾都市プリマスを本拠とし、2300人以上の建造スタッフにより40フィートから40メートル(131フィート)まで24モデルを建造する世界有数のヨットビルダー。
 フライブリッジのFシリーズPRINCESS49は、奇をてらわないプリンセスらしいトラディッショナルなスタイリング。一流のパーツやマテリアルを用いた上質なインテリア。世界的なコングロマリットLVMN(ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー)のグループの中で唯一のボートビルダーとして相応しいデザイン。ラグジュアリーブランドのような洗練された気品をみせる。PRINCESS49の特徴は、フライブリッジシリーズでは初となるボルボIPSを搭載した専用モデル。エンジンを後方に搭載しスペースを広く使うのではなく、ジャックシャフトを使い重量バランスの最適な場所にエンジンをマウント。プリンセス伝統のバランスの良い走行フィールやマニューバビリティー、上質な乗り味を継承。プリンセスの品格漂うPRINCESS49から目が離せない。

 

フレミング58


 日本に正規輸入されることが発表され、ボートショーでのデビューを果たしたFLEMING58。FLEMING YACHTは、ロングレンジの航海に耐えるシーワージネスと居住性を持つパッセージメーカー。ボトムデザインは半滑走型。排水型と変わらない低速域での燃費の高さと、排水型ではかなえられない20ノットのトップスピードの2面性を持つ。1いざという時にはスピードを出して回避できる、安全性の高さもフレミングの特徴の一つ。
 剛性の高いハルに搭載されたエンジンは、MANi6の800馬力2基。ヘルムステーションは2系統、スロットルコントロールシステムのバックアップも標準で装備。発電機も2基、アンカーやウィンドラスも2セット、海水ポンプや清水ポンプなどクルージング先でのトラブルを想定し、重要な装備すべてにバックアップのシステムが装備されている。そして、ライズドコックピットやポルチュギスデッキ、ヘルム横のデイヘッドなどロングクルーズに適したデザイン。チークを使ったリュクスで快適なキャビン。見せかけだけのトローラーとは違う、本物のパッセージメーカー。それがFLEMING58だ。

 

CNB76


 日本に初上陸を果たしたCNB(Construction Navale Bordeaux)。創業は1987年。日本では知られていないヨットビルダーは、ベネトウブループの中でも、大型ヨットからワンオフのコマーシャルシップまでを受け持つカスタムビルダー。そのカスタムビルダーが建造するセミカスタムライン。ワンオフのカスタムモデルを建造する高い技術力と品質で建造するセミカスタムラインが注目され、ヨーロッパのヨットショーを賑わせている。セミカスタムラインはミニマムがボルドー60、それより大きいものは、CNBの66、76。美しいセミカスタムヨットは人気が高く、新たにCNB94もデザインされている。今回展示されたCNB76は、セミカスタムラインのフラッグシップ。ショートデッキ、ロングノーズの美しいバランスや、ミニマムでシャープなディテールの処理などJean-Marc Piatonのカッティングエッジなデザインが見るものを魅了する。このCNB76は、フランスで進水し、日本に回航された。途中オーナーも乗船し、CNBのクウォリティーを実感。デザインだけでなくシーワージネスの高さも証明された。

 

ジャノー54

 
 フランスを代表するJEANNEAU。1957年モーターボート建造から始まり、1964年からセールボートを建造する伝統と信頼ある世界有数のボートビルダー。幅広いラインナップは、モーターボートではインボード11モデル、アウトボード16モデル、そしてセールボート17モデルを建造する。GROUPE BENETEAUの中で、最も勢いのある、ビルダーの一つでもある。その伝統あるビルダーが建造するセールボートのラインナップの中で、51フィート以上の最も大きなサイズを建造するシリーズが「JEANNEAU YACHT」。ボートショーで展示されたのは2016 European Yacht of the Year にノミネートされたJEANNEAU YACHT 54。コックピットには背もたれもついたラグジュアリーなソファー。ツインラットのヘルムシートにもクッションが備わるYACHTの名に相応しいエクステリア。メインサロンのフロアはデッキサルーンのように高く、フロアに立つと、ドッグハウスのウィンドウから外がよく見える。また、ソファーの目線の先にはハルサイドのウィンドウから海面が見渡せる。スカイライトハッチにも光が取り入れられ、明るく開放的。モノハルヨットの常識を覆すJEANNEAU YACHT 54が、注目を集めている。

 

ラグーン42


 GROUPE BENETEAUの中でカタマランを専門に扱うフランスのヨットビルダーLAGOON。ラグジュアリーカタマランヨットというカテゴリーを一般化したレジェンドはカタマラン文化を牽引し、常にベンチマークとなっている。エンジンで走るモーターヨットは63と78フッターの2モデル。セーリングヨットシリーズにおいては38から77フィートまで11モデルに及び、さらに大きな80フィート以上のカタマランもLAGOON CUSTOMシリーズとしてワンオフで建造。ラインナップを増やしている。
 今回海上展示されたLAGOON42は、2016年に発表されたセーリングカタマラン。同サイズのLAGOON421の後継モデル。421よりもマストが後方に移動した新設計により、ジブレールがキャビンルーフに移り、コックピットからの操作性が向上。サイドデッキはすっきりとして、バウデッキへ移動しやすくなった。また、アフトデッキのラウンジスペースをトランサムまで広げ、後方に搭載するテンダーの上下作業性も向上させた。LAGOON42が、カタマランのニュースタンダードを創り世界をリードする。

 

Hallberg-Rassy 340

 
 スウェーデンの伝統あるセールボートビルダーHallberg-Rassy。1つのモデルを長く多く建造し続けることで、ディテールの部分まで改良が行われ、完成度の高いロングクルージングヨットを建造。その信頼のHallberg-Rassyの中でも、手頃なサイズでシングルハンドやカップルなどショートハンドに高い人気を続ける34フッターがついにフルモデルチェンジを果たした。デザインはGerman Frers。ボルボオーシャンレースやアメリカズカップ艇のデザインも手がけたノウハウをクルージングヨットにフィードバック。伝統の工法や技術、マホガニーを使ったクラフトワークはそのままに、機能性やセーリング性能が高められた。世界のトレンドを取り入れたワイドで絞らないスターン形状。幅広のコックピットにはツインラット。トランサムからセンターを通りキャビンを行き来することができ、スターンファーストの係留に最適なデザイン。トランサムが大きく開閉しスイミングステップに変わるトレンドも取り入れられた。ワイドなビームの対策としてツインラダーを採用し、操作性も向上。そして、バウには一体型で強度が高いバウスプリットと直立したステム。コード0やジェネカーなど非対称スピンに対応したデザインにより、ダウンウィンドウのセーリング性能も向上し、大西洋横断も快適にこなす新しいHallberg-Rassyが完成した。

 

VIKO S 30


 ポーランドから登場したVIKO YACHTSは、小型モデルを中心としたファンなセーリングボート。日本で紹介されるのは初めてとなるが、意外にもその建造の経験は30年を数える。クルーザーラインの20、23、25、27とスポーツラインの21、22、26、30、35に続いて33、40、50とミドルボート投入も予定。また、AMACOという名称でモーターボートの建造も始めた。セールもパワーも次々とニューモデルを投入し、ヨーロッパのスモールボート市場を席巻する。今回ボートショーに展示されたVIKO S30は、スポーツラインの中でも新しいデザインが人気のモデル。デザイナーはイタリア、ナポリのSargio Lupoli Yacht Design。Cometなどのデザインを手がけた経験豊富なデザイナー。セーリングはスポーティーで、インテリアはイタリアンモダン。軽量化のために新素材を使いながら、床や壁は明るい木目に覆われ、落ち着きある居心地の良いインテリア。ベテランヨット乗りから、若いファミリーユーザーまで幅広い支持を受けている。

 

GALEON 300FLY

 
 1982年ポーランドで創業したGALEON。人件費や物価の安さがもたらすコストパフォーマンスを武器に北米を中心に拡販。最新のファシリティーを設備したファクトリーでは、1800人以上のスタッフにより年間750隻を建造するヨーロッパ有数のボートビルダーに成長した。そのラインナップ中最も小さなモデル300FLYが海上展示された。ニューカマーに人気のデザインはジェノバ郊外のリゾート地ラパッロにあるRoberto Curto Designのもの。クラスを超える広いフライブリッジや、大型のギャレー、ロアステーションを装備したサロンを30フィートという限られた空間を巧みにデザイン。そして、アコモデーションも充実。左右の大型ウィンドウが開放的なバウキャビンの他、ミジップには、サイドウィンドウから光が取り入れられたダブルサイズのゲストキャビンが設けられた。エンジンはアウトドライブの260馬力1基か200馬力2基を選択することができる。そのデザインや品質から、権威あるEuropean Powerboat of the Year awardにノミネートされ、The best boats of Vene 15 Bat selectedを受賞。デザインにこだわりを持つ若いファミリーやショートハンドのカスタマーに支持されている。

 

GALEON 360FLY

 
 GALEON300FLYとともに海上展示されたGALEON360FLY。300FLYと同じくRoberto Curto Designのデザイン。機能的で洗練されたデザインが注目を集めていた。2017 Moteur boat-de l’annee-Les abitablesのファイナリストや、2017 Helsinki boat show-cabin cruiser categoryを受賞。フルビームを使い広く明るいミジップのゲストルームや明るいバウキャビンやヘッドクリアランスも十分なトイレ&シャワーなど、上質なアコモデーションと開放感は、クラスを超える。
 デザインばかりが注目されるGALEONだが、建造技術でも注目されている。最新の設備を整えたGALEONのファクトリーでは最新の建造方法が使われている。ハニカム形状のコアマットをGRPの間にサンドし、エポキシのレジンをバキュームするインフュージョン工法。ソリッドのGRPよりも剛性が高く超軽量な船体がGALEON360FLYの特徴でもある。そして、GRPはもちろん、金属部品や木工、ガラスやファブリックなどエンジンや航海機器を除く全てのパーツを自社工場で一貫生産していること。一流のデザインや技術、品質管理のもと、安い物価や人件費、一貫生産、そして最新の工場設備により工期を短縮しコストダウン。GALEONは、トップクラスのコストパフォーマンスで世界を席巻する。